2021年10月9日、タイソン・フューリーとデオンテイ・ワイルダーがWBCヘビー級タイトルマッチを行った。
結果は、フューリーの11回TKO。
巨人フューリーと強打者ワイルダーの怪物対決が遂に3戦目にして幕を閉じた。
第1戦は、ワイルダーがダウンを2度奪い、フューリーは試合のペースを握っていたが、引き分け。
第2戦は、フューリーが7回TKO勝利。ワイルダーはいいところがなく、試合後入場衣装が重く足がうまく動かなかったと弁明していた。
背水の陣で臨んだワイルダーは前日計量で108.1kg、対するフューリーは125.8kg。
もともと、ヘビー級にしては体重の軽いワイルダーであったが、キャリア最重量の肉体は明らかにこれまでより厚くなっており、うまく動けるのか懸念する声もあった。
試合は、ワイルダーが序盤遠い距離からフューリーにボディを放ち、これまでと戦い方を変えてきたようであった。
しかし、3回にはフューリーがダウンを奪い、早々に試合終了かと思われたがなんとかしのぎ切る。
窮地に陥ったワイルダーであったが、4回には立て続けに2度フューリーからダウンを奪い、波乱の展開。しかし、フューリーは立ち上がる。
中盤以降はフューリーが一貫してペースを握り、ワイルダーは明らかにスタミナを消耗していた。
10回にフューリーが放った右フックが、体ごとワイルダーを浮かしダウンを奪う。そして、11回同じ構図でダウンを奪い試合終了。
まさしく、完全決着だった。
これまで驚異的なパンチ力で敵を倒してきたワイルダーが、フューリーに力でねじ伏せられてしまった。
残る対決は、3団体王者ウシクであるが、技術も高くパワーを持ち合わせた巨人に勝利する姿は想像しがたい。
フューリーに唯一対抗できる男がワイルダーだったのかもしれない。