2020年8月17日、ワシル・ロマチェンコとテオフィモ・ロペスの3団体統一戦が行われた。
この試合は、のちにロマチェンコのボクシング史における大きなターニングポイントとなった。
結果は、ロペスの判定勝利。(116-112、119-109、117-111)
WOWOWの中継では、解説のロマチェンコにバイアスがかかっていた影響もあってか釈然としない終わり方だった。
判定についてはあまりにロペスに偏っているという見方が多いものの、全体で見ればロペス優位の試合だったとされている。
率直な感想として、試合後半までのロマチェンコの様子見があまりに長すぎた。後半の出来ならなぜもっとはやくギアをあげなかったのか。これに尽きると思う。
ロペスの強打に警戒しすぎたとか、ロマチェンコの肩の負傷が原因といわれているが、やはり試合の組み立てとして後半をとればよいと考えていたのなら、作戦の段階で危うかったと思う。
前半から中盤にかけてわずかながらクリーンヒットをロペスに入れていることをもって、ラウンドをとっていると考えていたような気がする。
もし、そうした油断がなくロペスを下していたら、ヘイニーと4団体統一戦が実現していたと思うと惜しかったと思う。
ただ、ロマチェンコに勝利したロペスが力を出し切らず、カンボソス Jrに敗北するという波乱を起こしてしまい、ロペスに再戦することさえかなわなかったのは残念であった。