2023年4月22日、ガーボンタ・デービスとライアン・ガルシアが対戦した。
両者は長らく挑発しあい、KOを量産するデービスとSNS知名度の高いガルシア試合とあって世間の関心度が高い試合だった。
PPV興行としても大成功を収めた模様であり、デービスはカネロに続くスター選手になりつつある。
結果は、デービスの7回TKO勝利。
2ラウンドは特に会場が盛り上がった。ガルシアが強打のフックを振り回し、デービスに強引に追いかけると、さすがのデービスもクリンチでしのぐなどガルシアのアグレッシブさが光った。
しかし、デービスのカウンターがさく裂し、ガルシアはダウンを奪われる。以降ガルシアは不用意に距離を詰めれなくなり、次第にデービスの攻勢が増える。
ラストは、デービスの放ったボディブローがガルシアをとらえ、ガルシアは後退をして持ちこたえるもしゃがみこんでしまい10カウント。
ガルシアがしゃがみ込む寸前、デービスの顔をみて苦笑いしてしまっているのが印象的だった。ボクシングスキルの差を痛感して、もうできないよと言わんばかりの表情に見えた。
ただ、これまでデービスも知名度のある実力者との対戦はなく、ライト級のヘイニー、テオフィモ、ロマチェンコといった猛者たちとはまだ戦っていない。
倒し方よりも誰を倒したかという意味では、ガルシア戦は大いに意味があった。相手がライアン・ガルシアだからこそ盛り上がった。
ただ、ガルシアもハンドスピードや好戦的なスタイルでは定評があり、もしデービスに放ったフックが決まっていたらスーパースターの仲間入りができたのだろう。
被弾も割と多く、前半ペースをつかめないこともあるデービスだが、一瞬の爆発力や精度の高いボクシングには魅せられてしまう。先に挙げた猛者たちとの勝負が楽しみである。