2023年4月8日、シャクール・スティブンソンと吉野修一郎のライト級の対戦が行われた。
シャクール・スティブンソンはライト級に階級アップしたのち、対戦相手探しに難航していたところ、中谷に勝利した吉野に声がかかったようである。
吉野は前回、テオフィモ・ロペスやロマチェンコといった第一線の選手と試合をした中谷にKO勝利している。
中谷戦では、バッティングによる中谷の負傷もあったが、近場での打ち合いに強さを発揮して勝ち切った。
シャクールは直近では、全勝のオスカル・バルデスを距離をうまく使い空回させて勝利。コンセイソン戦では、体重超過を犯したが、体格に勝るメダリストのサイズやリーチをものともせず下した。
下馬評は、圧倒的にシャクール優位であり、吉野の唯一のアドバンテージは階級を上げたばかりのシャクールに対し体格のアドバンテージがある点だった。
試合では、シャクールが吉野からダウンを奪うなど、近場の打ち合いに強みがあった吉野がオフェンスでも不覚をとってしまった。
吉野は試合後、レフェリーストップが早かったことに不満を漏らしていたが、あのまま続けても勝機が薄かったという見方が多い。
シャクールは、ライト級に上げてから、ヘイニーやロマチェンコ、デービスとの対戦が期待されているが、すでに一番強いのではないかといわれるほど、勝つのが難しい選手である。
今回、吉野は惨敗したわけだが、世界のライト級トップ戦線における日本人選手の立ち位置がおしはかれた貴重な機会であった。